症例集

症例報告:痔(脱肛)40代・女性

 

経過

朝、下痢をしたあと、肛門に痛みと異物感を感じるようになった。

 

随伴症状

軽いめまい、腹張。

所見

淡胖舌、薄白苔、弱脈、腹部冷感

 

東洋医学的所見

脾気下陥

治療

百会、脾兪、足三里、関元

考察

最初は、めまいと腹張が主訴でした。

脱肛が鍼灸治療で治るとは思っておられず、問診の途中で、「そういえば…」という感じで、話しをされました。
治療中に痛みが消失し、治療後、異物感も消失した、とのことでした。
臓腑のうちの「脾」は運化を主るので、弱ると清陽が上らず、内臓下垂や慢性の下痢、脱肛が起こります。
脾を元気にし、全体を引き上げる治療を行うと、痔を治すことができます。