症状
歩行時に右股関節前側から大腿前面が突っ張るような痛み。
静止時は股関節周りがぼんやりだるく、たたきたくなる。
歩き続けていると痛みがマシになることがある。
歩きはじめは症状が一番顕著にでやすい。
夜寝ようとする時、重だるさのため足を動かしたくなる。
温め(風呂)、天気での症状の変化はなし。
経過
来院1週間前より症状がでたが、更にその1週間前は左股関節に同じ症状がでていた。
来院時、左は問題なしとのこと。
また、左股関節に症状が出る前に風邪をひいており、それが治りかけた頃に左股関節に症状が出始めた。
随伴症状
腰の前後屈で、右腰から大腿裏にかけてシビレのような痛みのようななんとも表現しにくい感覚がある。
東洋医学的診断
腎虚
治療
1診目:関元、太渓、腎兪、委中
2診目:関元、下巨虚、太渓、胃兪、委陽
考察
風邪の後に痛みが出てきた、ということから、ヒ症という筋肉が風邪をひいた状態と捕らえてしまいがちだが、腹診により関元の虚が顕著だったため腎虚と捕らえ、腎陽を補い温める作用のある関元を配穴。
また、関元は小腸の募穴(気の集まるところ)でもある。それに六腑(胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦)の病に効果のある下合穴(小腸の下合穴は下巨虚)を配穴した。
1診目でPS10→6
2診目にはほぼ症状がなくなりPS10→1
日常生活に支障なくなるほどに回復された。