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ひとやすみ
2006年3月15日 ツボって何?
 今月は「ツボ」について少しお話ししたいと思います。
私たちは普段から「ツボにはまる」「ツボをおさえる」という表現を
なにげなく使っています。
しかし、ツボがあるとされる体の表面には何も見当たりません。
いったいツボとは何でしょうか。
また、ツボを刺激するとなぜ病気や症状が改善するのでしょうか。
ツボは正式には「経穴(けいけつ)」と呼ばれています。
経穴は全身にはり巡らされた「経絡(けいらく)」と呼ばれる経路の上に存在する点です。
経絡とは、全身に生命エネルギー(気)を行き渡らせるための通り道で、
その通り道上に現れた特別な治療ポイント。そのポイントこそが経穴、
すなわちツボです。
 話が難しくなりましたが、経絡とよばれる線路の上に
経穴とよばれる駅があると考えると分かり易いかもしれません。
ツボを刺激すると、そことは離れた所に治療効果があらわれるのは、
ツボと患部がこの経絡でつながっていて、その間のエネルギー(気)が
正常に流れるからなのです。
古代から数千年にわたる治療経験の末、現在では700近くのツボが発見されています。
その治療効果も今後さらに研究が進められていくことでしょう。


☆万能ツボの紹介☆

ツボ名(足三里)

ひざ下にある「足三里(あしさんり)」は
非常に広範囲な効果が期待できる万能ツボです。
消化器系の諸症状、足や腰、ひざの不調をはじめ、全身の疲れをとり、
健康を増進させるツボとして知られています。
 足三里は足や腰、ひざの痛みに高い効果が得られることから、
江戸時代、旅人の健脚のツボといわれていました。
日本全国を自らの足で回り、多くの紀行文を残した俳人、松尾芭蕉が
このツボを使っていたのは、とても有名な話です。
『奥の細道』の冒頭にはウキウキとした気持ちを抑えかねる様子で、
旅立ちの準備として「三里に灸」をすえる芭蕉自身の姿が描かれています。
 このように、長い道中に備えて体力をつけるために利用されていたのは、
足三里が、多くの臓器の症状に対処して機能を回復させ、
体の調子を整えるツボだからでもあります。
 特に抜群の効果を発揮するのは、胃炎や胃もたれ、
胃下垂や胃の膨満感など胃の諸症状の緩和です。
消化機能を回復させることから、食欲不振、
慢性の便秘や下痢の治療にも用いられます。
 足三里は、体の前面を通る胃経という経絡に属しています。
この経絡は、額から足先まで続くとても長いラインで、
胃経という名前から連想される胃や腸などの消化器管だけでなく、
ルート上にある頭部や胸部、腹部、脚部などに位置する
様々な臓器や部位の症状に改善効果を及ぼします。
 例えば、足三里を刺激すると、離れた場所に生じた歯痛、
鼻炎、呼吸器や心臓などの循環器系の疾患にも効果を発揮します。
 当院の治療においても、足三里はよく使われるツボの一つです。
ご家庭でも、入浴時に軽く指圧することで、
健康増進の効果が期待できますので、
是非一度ご自身の足三里のツボを見つけてみて下さい。
健康な一年でありますように。
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