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2006年11月5日 秋を楽しむ |
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「春は創作、夏は体力作り、秋は他の人の作品の鑑賞、 冬は読書、それを五十年」さる芸術家が語ったところに よると、彼はそんな暮らし方をしていたのだそうです。 うらやましい限りの生活ですが、考えてみれば、 なんと人間としてまっとうな暮らし方でしょうか。 そしてまた、四季の移り変わりがはっきりしている日本 ならではの言葉だとも思います。 東洋医学では、春・夏・秋・冬とは、成・長・収・蔵であり、 春は「発生」の季節といい、すべての物が芽生え、 万物が生き生きと栄える。 春の養生法は、朝、庭をゆったりと散歩し、髪の結びを ほぐして、身体をのびのびと動かす。 つまり、春に芽生えた万物と同じように、 心身ともに生き生きと陽気を発生させるのです。 夏は「生長」の季節といい、陽気が多く発生するので、 万物がどんどん成長して咲き栄える。 夏の養生法は夜遅く寝、朝早く起きる。日の長さと 暑さを厭うことなく、物事に怒らずに気持ち良く 過ごすべきである。つまり夏の満開した花と同じように、 体内の陽気をほどよく発散させるのです。
秋は「収斂」の季節といい、万物が成熟して収穫される。 徐々に空から強い風が吹き、大地には粛清とした気配が漂う。 秋の養生法は早寝早起きをし、心を安らかにし 陽気をひそめて、天地の粛殺した気の影響を和らげるのです。
冬は「閉蔵」の季節といい、万物の生機が閉じこもる。 至る所で川が凍り、地が裂け、天の陽気は万物から遠ざかる。 冬の養生法は、夜早く寝、朝はゆっくりと起き、 日の出日没に伴って起居すべきである。欲望を潜め、 体内の陽気をもらさないように、寒い刺激を避け、 身体を暖かく包むのです。
要するにこの自然の規則に従って、春夏に陽気を保養し、 秋冬に陰気を保養すると、生命の正常なリズムが保てる のです。四季の養生法は、病気になってからの治療法ではなく、 病になる前の予防法なのです。病気が発生してから 治療法を講ずるのは、まるで喉が渇いてから井戸を掘る ようなもので、先に井戸を掘っておく方がとても楽なのです。 現代はエアコンの完備やハウス栽培の発達などにより 四季の変化が自然とは掛け離れた生活になりがちです。 せっかく四季のはっきりしている日本にいるのですから、 季節をしっかりと感じ、旬のものを食べ、その季節に あった生活をしていきましょう。 秋は「収斂」。「万物が成熟し収穫される」ように 心身も成熟し収穫の季節です。 芸術の秋、読書の秋、食欲の秋(これはほどほどに!) いろいろありますが、自分を成熟させ収穫する何かを ひっそりと始めてみませんか?
東洋医学Q&A
《質問1》 生理時や妊娠中の治療はよろしいのでしょうか?
《答え》 生理中などでも一向にさしつかえありません。 むしろ生理中は身体のバランスが大きく崩れるときですから、 治療を受けることをお薦めします。また、月経困難症の女性には 最適です。 妊娠期間中は、副作用が無い鍼灸治療は、胎児にとって 安心な治療法です。風邪やその他の病気の時など 薬害が気になり薬を安心して飲めませんが、鍼灸治療は 安心して受けられます。 悪阻(つわり)、妊娠中毒症の軽減および予防、胎児の 発育増進、逆子、分娩時の苦痛軽減、また、産後一ヶ月以内に 鍼を数回受けると、血の道症(ヒステリー等)の予防にもなります。 その他、鍼灸は婦人科領域には大きな効果が望めます。 お気軽にご相談ください。
《質問2》 問診で「鼻水が出た」と訴えたら、何色ですか、 粘ってますか、さらさらですか、と詳しく聞かれました。 それはどうしてですか。
《答え》 当治療院では、鼻水だけでなくいろんな症状に対し、 細かく問診します。それは東洋医学の治療を行うために 大変重要だからです。 今回は鼻水ととても関係の深い「肺」をとりあげて説明しましょう。 西洋医学での肺の主な機能は、 「呼吸運動により心臓から送られてきた静脈血に酸素を 受け渡し、動脈血に変える ガス交換」です。 東洋医学では肺之臓とは @気を主る(呼吸機能、気の生成) A宣発・粛降を主り、水道を通調する(全身に栄養を散布する) B皮毛を主る(体温調節・オーラ) C鼻に開窮する(臭覚に反映) などがあり、呼吸・体温・皮膚そして免疫力に深く関係しているのです。 肺臓が正常であれば皮膚がしっかりして光沢があり、 病気に対する抵抗力があります。 肺臓の液とされる「悌」(鼻水)は流れ出ることなく 鼻の内部を適度に潤します。肺臓は鼻の内部のように みずみずしさを好む臓器であり、乾燥する秋の<燥邪>に 弱い臓器です。 肺臓の働きが低下すると、汗をかきやすくなったり、 すぐ風邪をひくようになります。皮膚につや・はりが なくカサカサになり、悪化するとアトピー性皮膚炎になる こともあります。さらに臭覚の異常も起こってきます。 そして肺臓が冷えた状態になると、サラサラで透明の鼻水 が垂れてきます。逆に肺臓に熱をもつと粘りのある 黄色い鼻水になります。鼻閉も起こります。 肺臓が乾燥すると鼻も乾きます。 このように鼻水と肺臓の関係を例にとってみても 病状は幾通りもあり、当然治療方法も異なります。 さらに鼻水は肺臓だけでなく他の臓腑とも関係があります。 すべての可能性を踏まえて東洋医学の治療を行うために 当院ではくわしい問診を行っているのです。
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