男性へバーデン結節に対しての鍼灸治療の症例

《へバーデン結節とは》

 指の第1関節が変形し曲がってしまう原因不明の疾患です。

 この疾患の報告者ウィリアム・へバーデン氏の名前にちなみ、「へバーデン結節」と名付けられました。

 また、第1関節にコブができることがよくあり、腫れや痛み、関節の変形を伴うことがこの疾患の特徴でもあります。

 

 原因は不明ですが、40代以降の女性に多く見られます。

 良く手を使う人(パソコン、スマホ、長年の家事など)に発症しやすいとされています。

 また、遺伝性は証明されていませんが、血縁者にへバーデン結節になった方がおられる場合は、

 体質が似ていることを考慮し、指先に負担をかけないように注意する必要があります。

 

 予防としては、普段から指に負担をかけないようにしましょう。

 第1関節に痛みが出ている場合は、あまり手指を使わず安静にしておきましょう。

 どうしても手を使わないといけない場合は、関節をテーピングなどで固定しておくことがおすすめです。

 

 ※似たような手の疾患で、関節リウマチがあります。

 関節リウマチは、自己免疫疾患です。

 へバーデン結節とは違い、身体全身の関節(特に手首、手指の第2関節・指の付け根、足首、膝など)に症状が出ます。

 症状の特徴として、朝の関節のこわばり、左右対称の関節の腫れ・痛みなどがあります。

 また、症状が進行すると、発熱、倦怠感、貧血、口の渇きなど関節以外の全身症状が伴うことがある疾患です。

 

 少しでも手などの関節に違和感などを感じた場合は、早めに整形外科へ受診しましょう!

 

〈症例〉

〇50代 男性

〇症状

 ・1年前から両手小指の第一関節が屈曲位に変形し始めた

 ・セルフケアで小指側の腕の筋肉をほぐすことで、小指の第1関節の屈曲位は改善していた

 ・しかし、2ヶ月前から両小指の第一関節が常に屈曲位の状態になった

 ・痛み、突っ張り感は無い

 ・サウナやお風呂に入ると、小指の第1関節は伸展しやすくなる

 ・特に病院には行っていない

 ・ストレス特になし

 ・運動習慣なし

 ・お酒毎日飲んでいる

 

〇治療の経過

 今回の治療では、

  ・両腕骨

  ・両足臨泣

  ・左太衝

  ・左足三里

  ・両肝兪

  ・左腎兪

 へと治療を行った。

 1回目から3回目の治療では、小指の第1関節の角度の変化は無かった。

 4回目の治療時では、両小指の第1関節の角度に変化がみられた。

   (初診時)   (4回目)

  右 90度  →  45度

  左 45度  →  30度

 少しずつ屈曲の角度が浅くなっていた。

 その後、治療を続けていく中で、小指の変化がみられにくくなったが、少しずつ改善がみられている。

 現在も身体のケアをしながら小指の治療を継続しており、今後も経過を見ていく予定だ。