頭・顔の改善方法

頭痛

東洋医学による鍼灸治療

頭痛は大きく分けると下記の4つの分類に分けられます。鍼灸治療の適応となるのは主に①〜③の片頭痛、緊張型頭痛と群発頭痛になります。
頭痛は慢性化すると、長期間の薬の服用で、薬が効かなくなり頑固な頭痛になります。そのような方にも治療はとっても効果的で、時によっては即効性があります。 治療は主に緊張した頭のまわりの筋肉や、頚、肩のまわりの筋肉をほぐし、頭への血行を正常にし、筋緊張緩和だけでなく、心身のリラクセーション効果も期待できます

① 緊張型頭痛 -頭がしめつけられるような痛み

肩や首の筋肉の緊張によって頭が痛む「緊張型頭痛」は、肩こり人口が多い日本人にはもっとも起こりやすいタイプの頭痛。頭をしめつけられるような重苦しい痛みがいつからともなく始まり、連日ダラダラと続く頭痛です。
緊張型頭痛は筋肉から痛みが発せられる頭痛です。頭から首、肩にかけての筋肉が緊張し、血流が悪くなると疲労物質が筋肉にたまり、神経を刺激して痛みが起こります。筋肉の緊張は、長時間同じ姿勢をとり続けたり、心配や不安などの精神的なストレスが原因で起こりやすくなります。一度頭痛が起こると、痛みによって筋肉のこりや血流の悪さがますます増幅され、頭痛がひどくなっていつまでも続く、という悪循環に陥ることがあるようです。

② 偏頭痛 - こめかみが脈にあわせてズキンズキ

頭痛持ちの代名詞のようになっている「片頭痛」。左右どちらかのこめかみが(両側のこともある)ズキンズキンと脈とともに痛み、女性に多いのが特徴です。親が頭痛持ちだと、子供も片頭痛を起こしやすいと言われています。
偏頭痛は頭部の血管が広がり、炎症を起こして痛みが起こる頭痛です。しかし、その誘因は人それぞれ。主にストレスやホルモンバランスの乱れ、アルコールや食品などがきっかけとなることが多いと言われています。血管が拡がって炎症を起こすと、そのまわりの神経が刺激を受けて痛みが現れます。  

③ 群発頭痛 - 男性に多い強烈な痛みの頭痛

片頭痛や緊張型頭痛に比べて患者数も少なく、一般にはあまり知られていない頭痛ですが、痛みの強さは桁ちがい。「群発期」と呼ばれる頭痛発作が起こる時期は2年に1回から毎年1、2回という人が多いようです。
群発頭痛の原因は残念ながらはっきりわかっていません。ただ発作中は目の後ろあたりにある太い血管(内頸動脈)が腫れ、その血管により周りにある神経が刺激されて、激痛が起こると言われています。痛みと同時に充血や鼻水、発汗などの症状が現れるのは、自律神経の刺激によるものです。

④ 危ない頭痛 - 脳などの病気が原因で起こる頭痛です

頭痛のなかには、放っておくと生命の危険にかかわる病気がひそんでいることがあります。どんな症状でも、気になることは、まず当院にご相談ください。

東洋医学による治療系マッサージ施術

特に日本人に多い筋緊張型頭痛では、首や肩を中心に全身施術を行い筋緊張を取り除く事によって頭痛を鎮めます。また東洋医学では頭痛の出ている箇所に応じた経絡が存在し、その経絡に刺激を与えることによって経絡の流れを整え痛みを取り除きます。
玄武堂の治療系マッサージは個々に合った施術を行い、頭痛には関係ないと思われがちな足や指先のツボまで治療させていただきます。

他にも様々な要因がありますが、このサイトは専門書ではないためここでは割愛いたします。
気になる症状は、まず玄武堂各院へご相談ください。

顔面神経麻痺

東洋医学による鍼灸治療

鍼灸治療は、化学薬品等によって攻撃的に病気と闘う現代医学とは異なり、人間が本来持っている自然治癒力(病気やけがを治そうとする力)を活性化し、ホメオスタシス(生体恒常性保持機能・体の状態を一定に保とうとする機能)を働かせることにより、病気の治療にあたるソフトな医療です。また、薬でよく言はれる副作用といったものがほとんど見られない、体にやさしい医療とも言えます。

副作用や痛みを伴うステロイド剤の点滴、星状神経節ブロック注射を使わずに顔面神経麻痺を治療することが可能です。

顔面神経麻痺の原因と病理は正気不足(ストレスや過労などにより免疫力が低下して、身体の抵抗力がなくなること)によって脈絡が空虚になり、外表を防衛できなくなるため風邪(熱、風、冷)が虚に乗じて顔面の支配をつかさどる主な脈絡に侵入して起こると考えられます。要するに不摂生、睡眠不足などが続いた場合に体が悲鳴をあげて、そのしわ寄せが顔面の神経・筋に悪影響を及ぼし、麻痺させてしまうということです。

鍼灸治療では身体の中に潜んでいる邪気を取り除き、経絡を活性化し、血気の通りをよくします。そうすることによって麻痺していた神経は徐々に回復してきます。
鍼灸を使うツボは手、足、顔など人によって様々ですが神経支配が失われた筋肉繊維に新たな神経支配をもたらし、それによって神経の働きが回復することが実証されております。

マッサージや鍼灸での刺激は血行を良くし、表情筋の強ばりを防ぐのに効果的です。また、首筋から肩にかけてコリが強い場合は同時に治療していくと心身ともにリラックスし、より効果があります。
鍼灸マッサージを使うことで治癒率を高め、短期間で回復させて後遺症を防ぐことができます。

通院頻度と予後

顔面神経麻痺の予後は発症日数に比例します。発症後の鍼灸治療が早ければ早いほど、回復速度も速く、後遺症などが残る確率は大変低くなります。また、治療と同時に十分養生することが発症して最初の4週間ではもっとも大事です。
できるだけ早く麻痺を取り、筋運動を再開させることが後遺症回避のためもっとも重要なファクターとなってきます。できるだけ早く麻痺が取れるよう私たちは全力で治療に取り組みます。

顔面麻痺は時間がたてばたつほど治すのに時間を要してしまいます。

ひとつは麻痺により筋肉が動かなくなるため顔面表情筋の筋力が低下してしまうこと。もうひとつは筋肉を使わないことによっておこる拘縮により筋肉は弱くなり、固まってしまうこと。
拘縮を起こさないよう、発症後はご自分でマッサージやリハビリ運動法に積極的に取り組むことも大事です。

顔面神経麻痺とは

顔面麻痺は文字通り顔を動かす表情筋へ信号送る神経が何らかの原因によって阻害され、顔の筋肉の動きが麻痺して(主に片方のみ)動かせないことをいいます。
顔面神経麻痺は主に中枢性と末梢性に分類されます。

中枢性顔面神経麻痺について

脳幹より上位の麻痺を中枢性顔面神経麻痺といい、脳梗塞や脳出血といった脳血管障害によって起こります。
末梢性の麻痺に比べて著明な顔面麻痺はありませんが、顔面部以外にも片麻痺など四肢の神経症状を伴うことが多く、激しい頭痛や吐き気を伴うので、末梢性顔面麻痺との識別ができます。また、顔の麻痺も末梢性顔面神経麻痺でみられる麻痺側全体の麻痺と違って下半分(眉毛は動かせるが、口唇は動かせないもしくはシビレる)だけの部分的麻痺や話が上手くできないなど末梢性に見られない障害があります。

末梢性顔面神経麻痺について

顔面神経は左右の脳幹から内耳道、中耳腔を通って顔面に出る脳神経です。
顔面筋の運動や舌の味覚の一部、さらには涙腺、舌下腺などに分布する副交感神経などをつかさどる神経で、顔面神経麻痺とはこの神経が様々な原因で障害され、顔面機能が消失する病気です。障害部位が脳幹から遠いほど、麻痺は軽くなってきます。

顔面神経麻痺の主な後遺症

顔面神経麻痺の予後は、障害の程度や範囲、病因、治療法、治療開始時期などによって様々です。
臨床において最も頻度の高いベル麻痺(Bell’s Palsy)やラムゼイ・ハント症候群(Ramsay-Hunt Syndrome)などの場合は、神経障害が軽度であれば、適度な治療によりほとんど後遺症を残さず回復しますが、神経障害が重度の場合はしばしば後遺症を残します。
顔面神経麻痺の後遺症は色々ありますが、主な後遺症は下記の症状で神経の再生不良が原因です。

① 病的共同運動 (Synkinesis)

何らかの原因で、顔面神経が再生されるうえで神経が交差、又は本来と違う場所に再生してしまったために起こる障害です。顔面の運動神経は末端で6千本ぐらい細かく顔の隅々まで分布してますが、とても細かいがゆえに、ばらばらに再生することがあります。

② ワニの涙

食事などをする際、多量の涙が麻痺側の目からでます。ワニは食べ物を食べると涙が出るといわれてますので「ワニの涙」と呼んでます。これは唾液腺と涙腺を担当する神経が再生の過程で混同することによっておこります。

③ 顔面拘縮

麻痺側の顔面が、安静時も非対称に見え、顔面筋のこわばりが残ります。また、時によっては目の周りや顔面の筋肉が痙攣したりすることもあります。また、ストレスなどによって、治癒したはずの顔面が突如としてピクピク自分の意思と関係なく動くこともあります。

④ アブミ骨筋性耳鳴

一過性の難聴や耳鳴りが目を閉じたり、口を動かしたりした時に起こります。これは本来表情筋を動かす神経線維が誤ってアブミ骨筋(鼓膜に伝わってきた振動を増強して内耳に伝える筋肉)に再生したために発生します。

西洋医学ではどんな治療をするの?

顔面神経麻痺はほっておいても75%が自然に治ると言われています。早ければ数週間以内に治癒するものもあります。しかし、病状の程度や治療時期の加減で、予後に大きく影響することもあります。

現代医学ではまだ特効薬はなく、発症直後には、一般的に副腎皮質ステロイドや抗ウイルス剤の点滴、星状神経節ブロックなどを行い、改善されなければ、血流改善剤、ATP剤、ビタミン剤や神経賦活剤などの薬が処方されます。

現代医学で用いる顔面神経麻痺の治療は、まず第一に薬物療法が選択されます。特に発症直後には、連日(約2週間程度)点滴を行い、治療効果を高めます。治療薬としては、副腎皮質ホルモン、血流改善剤、ビタミン剤や神経賦活剤などが主として用いられます。また、点滴を行いながら混合ガス(二酸化炭素5%を混合した酸素ガス)を吸入し、顔面神経への血流の流れを改善させ、更に治療効果を高める方法もあります。

これらの治療で改善をみない例、あるいは陳旧性の顔面神経麻痺の場合、顔面神経管開放術などの手術的治療の対象となることもあります。

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気になる症状は、まず玄武堂各院へご相談ください。

三叉神経痛

東洋医学による鍼灸治療

「顔面痛」とは、顔面の一部に起こる発作性または一時性の激しい痛みをいいます。片方の額・上顎・下顎に起こることが多いとされます。中国の古典『黄帝内経』には「両頷痛」「頬痛」との記載があり、これは三叉神経痛に相当します。

「顔面痛」は、東洋医学的には、4つに分類されます。

  • 外邪(体の外からやってくる良くないもの)が原因となる「風寒による顔面痛」。
  • 悩み・心配事・怒りなどによって肝の疏泄機能が低下し、
    気が鬱屈することで「火」となって顔面部に炎上する「肝火による顔面痛」。
  • 食べ過ぎや飲み過ぎによってたまったものが「火」となり、
    顔に通っている経絡に沿って炎上する「胃火による顔面痛」。
  • からだを潤す働きをする「陰分」が減ることで、「虚火」が起こり、
    顔面部に炎上する「陰虚による顔面痛」。

「風寒」によるものは、「ひ症」と呼ばれ、外邪が経絡を詰まらせることで痛みが発生します。悪寒・発熱・鼻水などの風邪のような症状を伴い、温めると楽になり、冷やすと痛みがひどくなる、という特徴があります。

「肝火」によるものは、イライラしたり怒りっぽいなどの症状を伴いやすく、灼熱性の痛みとなります。

「胃火」によるものは、口の乾きや便秘を伴いやすく、これも灼熱性の痛みとなります。

「肝火」「胃火」ともに冷やすと楽になります。

「陰虚」によるものは、実火ではなく虚火であるために、痛みはそれほど激しくありません。疲れると痛みが強くなる、という特徴があります。

鍼灸治療は、症状そのものの治療はもちろん、予防的な治療が可能です。
「風寒」の邪がやってきても、体がその影響を受けないように、また「火」を作り出さないように、体を整えていけばよいのです。 これは西洋医学での治療にはない視点です。 また鍼灸治療は、三叉神経痛だけでなく、同時にほかの体の不調も治すことができます。

三叉神経痛とは?

原因が明らかではなく、三叉神経領域に痛みが出現するものを言います。
三叉神経は、痛みなどを感じとって脳へ伝える知覚神経の1つです。脳幹部から左右に1本ずつ出て、それぞれ額、頬、顎の3方向に枝分かれして伸びています。この三叉神経に異常が生じて、発作的に激しい痛みが起こるのが、三叉神経痛です。

症状としては、鍼で刺されるような激痛が突然発症し、数秒から数分間続くことが多いとされます。発作が終われば、痛みは消失します。三叉神経の主枝(1~2本)に発症しやすい、と言われます。
疼痛誘発部位(トリガーゾーン)が存在し、特有の圧痛点が存在することが多く、発赤や顔面部の知覚異常など、痛み以外の神経学的所見がないことが、特徴といえます。

西洋医学ではどんな治療をするの?

三叉神経痛の原因は今まで不明とされてきましたが、最近は脳幹から出た三叉神経が周囲の血管に圧迫されるために痛みが起るとする考え方が有力となってきました。そのために、頭を開けて頭蓋の小脳橋角部というところで、この圧迫している血管を神経から離す手術法が、脳外科で行われています。しかしこの手術は再発の可能性もあります。また圧迫血管がはっきりしない症例も見られます。

主な治療法には、抗けいれん薬を処方する「薬物療法」、神経での痛みの伝導を押えて痛みを感じなくさせてしまう「神経ブロック」、血管から神経を離す「手術療法」、三叉神経起始部に放射線照射を行う「定位放射線治療(γ―ナイフ)」があります。

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耳鳴り・難聴

東洋医学による鍼灸治療

西洋医学的に証明されているように、耳鳴りには頸や肩の筋肉の緊張やコリと、自律神経の関与が深く関わっています。
内耳を全て切り取ってしまっても耳鳴りが起こるといわれているように、耳鳴りには脳も関係しているようです。 逆にいえば、頸と肩のこりをゆるめ、内耳や脳への血行循環を改善し、リラックスさせて副交感神経を優位にすれば多くの耳鳴りは改善するということです。

玄武堂では自律神経免疫療法を用いた鍼灸治療により、自律神経の乱れを正常に整えていきます。
鍼灸治療を受けると副交感神経が優位になり、リラックスすることで血管もゆるみ、血流が良くなります。さらに緊張や運動不足で硬くなった筋肉もほぐれますから、筋肉によって締め付けられていた毛細血管も通りやすくなり、体中の血液循環が改善されます。鍼を刺す刺激によって血流も改善し、「軽くなった」「やわらかくなった」と感じていただけるはずです。
肩や頸を通って内耳や脳に到達する血管も、硬くなった筋肉によって締め付けられることがなくなります。お灸によって物理的に温める方法も血行の促進、免疫力の向上につながります。 なにより、鍼灸によって副交感神経が優位になることが知られており、リラックスした状態では耳鳴りが気にならなくなるのです。

また、東洋医学の考え方では「耳」は腎(腎臓そのものではなく、腎臓が司っている多くの働きの総称)が司っていると考えます。

では、「腎」とはなんでしょうか?

「腎」はまず、「先天の精」が蓄えられているところです。「先天の精」とは両親からもらった生命力のことで、「腎」にこれが保存されています。この貯金を使い果たしてしまうと命が燃え尽きると考えられています。 ですから、人間はこの貯金を減らさないように、毎日食べ物や飲み物、空気などから精を得ているのです。
外から得られるこれらの精を「後天の精」と呼びます。 「腎」はいわゆる臍下三寸、丹田といわれる場所にあるともいわれています。 「腎」の働きが弱ると、生殖機能が衰え、耳に問題が起こったり、骨がもろくなったり、朝早く目覚めて睡眠時間が短くなったりします。また、疲れやすくなるのも特徴です。
いわゆる老化現象と呼ばれるものは、腎の働きが弱ることで(つまり、先天の精のストックが減ることで)起こってくると考えられています。

鍼灸では、この「腎」に働きかける治療もできます。 腎の経絡はお腹から足の裏まで続いているので、足に鍼を打つこともありますし、お腹に打つこともあります。患部としての耳のそばに打ったり、前述したように頸や肩に打つことも多いのです。
耳鳴りなのに、なぜ全身を治療するのかと思われるかも知れませんが、それはこのような東洋医学的な見地に立った治療をするためです。 耳鳴りが全身におよぼす影響を考えれば、むしろ全身を治療しないほうが不自然と言えるかもしれません。

耳鳴りとは?

耳の中、あるいは頭の中で本来ないはずの音が聞こえている状態を言います。 蝉が鳴いているような「ジー」という音であったり、高音の「キーン」という音であったり、低めの「ゴー」という音であったりします。ときには音楽のように聞こえたりすることもあります。
耳鳴りによって不眠や鬱にまで発展することもありますが、ご本人のつらさが客観的に分かってもらいにくいため、患者様の精神的苦痛が増すケースが多いようです。

耳鳴りには、まず大きくわけて2つの分類があります。

① 自覚的耳鳴り

自分にしか聞こえない耳鳴りで、ほとんどの耳鳴りはこちらに属します。
難聴をともなうことが多く、難聴の程度もほとんど自覚のない軽いものから、生活に支障をきたすほど重いものまでさまざまです。耳鳴りがあっても気にならない人も多いようです。なお、非常に静かな環境にいると「シーン」という音が聞こえることがありますが、これは生理的な耳鳴りであり、全く問題ありません。

② 他覚的耳鳴り

他覚的耳鳴りとは、外部からも聴くことのできる耳鳴りです。つまり、実際に聞こえる音ということです。耳のそばに聴診器を当てたりすると他の人も聴くことができます。音の原因は耳の中の筋肉の痙攣、鼓膜の異常、顎関節の発する音、血管の拍動などが考えられます。この音は、心臓の拍動に合わせて聞こえるのが特徴です。

耳鳴りの原因

耳鳴りの原因は、耳の病気や全身の病気である場合もあります。
あるいは薬の副作用としても起こり得ます。 ただし、原因が特定できない耳鳴りのほうが多いのも事実であり、これが治療を難しくしています。

① 耳の病気による耳鳴り

耳鳴りを起こす病気としては、内耳炎、滲出性中耳炎、耳垢塞栓(耳垢が耳道をふさいでしまうもの)、耳管狭窄症、耳硬化症、メニエール病、老人性難聴、突発性難聴、聴神経腫瘍、外傷(耳そのものの怪我)などがあります。 難聴を起こす病気はすべて耳鳴りを伴う可能性があるということです。 耳の病気による耳鳴りは、原因となる耳の病気が治ればなくなります。

② 耳の病気以外で起こる耳鳴り

耳の病気以外でも耳鳴りが起こることがあります。
むち打ち症、顎関節症などで強い耳鳴りが出ることが知られています。 これは、内耳の神経と首の筋肉に密接な関係があるためで、むち打ちでは6割の患者様に耳鳴りが起こるというデータもあります。
また、薬の副作用によって耳鳴りが起こる場合もあります。薬による副作用で起こる耳鳴りは、服用をやめることで治ることもありますが、治らないこともあります。

西洋医学ではどんな治療をするの?

今のところ、残念ながら耳鳴りの特効薬と呼べるものはありません。そのため、いろいろな治療法が試されています。主な治療法は以下のとおりです。

例)薬を使う方法、音を利用した治療、心理療法、理学療法や民間療法、その他、人工内耳、電気刺激法など

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歯痛

東洋医学による鍼灸治療

歯痛は、多くの歯の疾患と歯周病によく見られる症状です。たとえば虫歯、歯槽膿漏、慢性歯周炎などは、冷・熱・酸味・甘味などの刺激により歯痛が増悪します。
その病因病機は虚実の2つに大きく分類されます。
実痛には、風火・胃火によるものがよく見られ、疏風清熱、清胃瀉火、涼血解毒の治法が用いられます。
また虚痛には、腎精不足によるものが多く、滋陰降火の治法が用いられます。
手足の陽明経脈はそれぞれ上、下の歯を巡りますので、臓腑のうち、大腸・胃に熱があったり、風邪が経脈に侵入して陽明にとどまり、化火して歯牙を犯すと歯痛が起こります。また「歯は骨の余」であり、「腎は骨を主る」ことから、腎陰の虚損が起こると虚火が上炎し、歯が浮いて歯痛を引き起こします。 また、ふだんから口歯が不潔で、甘いものを好み、食べカスがたまって腐敗し、歯を損傷すると虫歯になります。

歯痛とは?

通常は歯と歯周組織の病変によって生じる痛みを指しますが、口の中の粘膜、顎の骨、咀嚼(そしやく)筋、唾液腺、舌あるいはリンパ節の痛みと混同されたり、他の臓器の疾患によって歯に痛みを感じることもあります。

西洋医学ではどんな治療をするの?

まず歯痛の原因として考えられるのは虫歯です。治療法としては、虫歯になった部分を削って詰め物をしたり、さらに歯にかぶせたり、といった処置があります。
虫歯は放っておくとどんどん進行してしまい、自然に治ることは絶対にありませんので、虫歯が疑われる場合にはなるべく早く歯医者さんへ行って検査をしてもらいましょう。

虫歯が見当たらないのに冷たいものがしみたり、歯ブラシが当たるとピリッと痛かったりする場合には、「知覚過敏」の可能性があります。
治療としては、フッ化物の塗布、歯科材料(レジンや歯科用セメントなど)で痛みのある部分をカバーする、痛みのある部分へのレーザー照射などがあります。

歯の神経である歯髄に細菌感染が起こったり(歯髄炎)、歯の根っこの中の細菌が繁殖して根っこの先端に膿瘍を作ったりする(歯槽膿瘍)ことによって、歯痛になることもあります。
治療は多くの場合、抜髄(歯の神経を抜くこと)や根管治療という歯の根っこの治療が必要になります。

歯そのものにはまったく異常がなくても、内臓が悪かったり、腫瘍などが出来て神経を圧迫したりすることによって歯が痛くなることがあります。

また、精神的なストレスや、神経系の異常が歯痛の原因となっている場合や、頭痛が歯痛の原因になっている場合もあります。このような場合には歯の治療だけではなく、内科的な治療や外科的な治療、精神的な治療などが必要になってくることがあります。

歯痛治療の特効穴

まず、良く知られた経穴として、合谷があります。
合谷は四総穴の1つであり、「面目は合谷に収む」と言われるように、顔や目の疾患に対して効果があります。また、手の陽明大腸経の経穴(つぼ)の1つであり、手の陽明大腸経の流注(=気のルート)は、「其の支は…(略)…頬を貫いて下歯縫中に入る」とされ、下の歯の痛みに効果があるとされます。

他に、内庭や厥陰兪などがあります。
内庭は、足の陽明胃経の経穴(つぼ)の1つであり、身熱を取る榮水穴です。また足の陽明胃経の流注(=気のルート)は、「鼻の交あつ中に起こり…(略)…上歯の中に入り」とされ、上の歯の痛みに効果があるとされます  厥陰兪は、心包経の兪穴であり、体の上1/3の熱を取るのにつかわれる経穴であり、歯痛の特効穴です。

他にも様々な要因がありますが、このサイトは専門書ではないためここでは割愛いたします。
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